シューメーカー・レヴィ第9彗星の衝突

 現在、夜空の主役は木星です。1月10日には木星が「衝(しょう)」を迎えました。 つまり、地球が太陽と木星との間に入り、木星と地球との間の距離が最も近くなるので、通常よりも明るく大きく見えます。日の入りの頃に東の空から昇って真夜中に南中し、日の出の頃に西の空に沈むため、一晩中見ることができるそうです。

 木星といえば、シューメーカー・レヴィ第9彗星(SL9)の衝突について覚えておられる方も多いのではないでしょうか。
 1993年、アメリカの天文学者のユージンとキャロリンのシューメーカー夫妻、そしてカナダの天文学者デイヴィッド・レヴィの3人は、パロマー天文台で観測中に不思議な天体を見つけます。それは通常の彗星とは異なり、砕けた21個の核が列をなす「真珠の首飾り」のような異様な姿でした。軌道計算の結果、この彗星はすでに木星の重力に捕らわれ、翌年夏に「木星に衝突する」という驚愕の事実が判明したのです。
 1994年7月、世界中の望遠鏡が木星に注がれる中、衝突は始まりました。秒速60kmという猛スピードで突入した破片は、次々と巨大な火柱を上げ爆発は凄まじいエネルギーを放出しました。ガス惑星である木星にクレーターはできませんでしたが、衝撃で深部から煤のような物質が吹き出し木星の表面には地球よりも大きな「黒い傷跡」が刻まれました。
 この出来事は、宇宙規模の衝突が「現在進行形」の脅威であることを人類に知らしめました。もし木星がその強大な重力でこの彗星を盾のように引き受けていなければ、地球が壊滅的な被害を受けていた可能性もあります。この歴史的衝突は、天体監視体制の強化という大きな教訓を私たちに残しました。
 以前のブログに、木星について書いてますので、よろしければ御覧ください。

 

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