世界で最も古く、今日まで機能し続けている成文憲法は、「アメリカ合衆国憲法」です。
アメリカ合衆国憲法は、世界最古の成文憲法として、権力の分散と自由を保障する法律です。三権分立と相互監視の抑制と均衡、そして中央政府と州政府が権限を分ける連邦制によって、権力の集中を防ぐこととしています。世界最古にして今なお機能し続ける奇跡的な法律なのです。
アメリカ合衆国憲法の歴史には、ジョージ・ワシントン(1732-1799)の存在は不可欠です。彼は単なる初代大統領としてだけでなく、建国期の混乱の中で国家をまとめ上げ、後の世界に影響を与える成文憲法の制定に大きな役割を果たしました。
独立革命後、1781年に発効した連合規約の下では、中央政府には課税権もなく、各州の利害が衝突する中で、財政難や政治的混乱は深刻化の一途を辿っていました。こうした状況下で、ワシントンは、国家の統合と安定のために強力な中央政府が必要であると強く認識していました。
1787年5月、フィラデルフィアで開催された憲法制定会議において、ワシントンは満場一致で議長に選出され、その揺るぎない指導力で会議をまとめる役割を果たしたそうです。
会議で採択された憲法は、1788年6月21日にニューハンプシャー州が9番目の州として批准したことで正式に発効しました。
その翌年1789年、ワシントンは全会一致で初代アメリカ合衆国大統領に選出され、新たな憲法の下で国家の礎を築いたのです。彼のリーダーシップは、三権分立や連邦制といった憲法の原則を実際に機能させ、国家に安定と秩序をもたらしました。
そして、ワシントンは自らの任期を2期で終えるという前例を作り、民主主義国家における権力継承の模範を示しました。